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 人の住めるマップを作ろう

ゲームと言えども、その世界には人間が住んでいます。 朝起きて、布団をたたんで、顔を洗って、朝ごはんを食べて、歯を磨いて、服を着替えて、仕事に行って、 近所の店(畑)で食料を調達して、帰ってきて、服を着替えて、お風呂に入って、夕ごはん食べて、のんびりして、寝る。

ゲームの町人も、こうした毎日を過ごしていることを忘れないでください。 一日中同じ場所に立って、一日中同じセリフを言う人間・・・そんな人が、 現実にいたら怖いですね。「ようこそ横浜駅へ!」なんて爽やかな青年が、 1日中高島屋前にいたら通報ものです(ローカルネタはやめなさい) さすがにRPGで、時間ごとにセリフを変えろとまでは言いません。でも、せめて、 「ちゃんと生活をしているぞ」と思わせるものを作るべきでしょう。 それが、人の住めるマップを作るということです。

まず、寝る為には布団やベットが必要です。貧しい家ではわらや新聞紙で寝るかもしれませんし、 暑がりな人は何もかけずに寝るかもしれません。次に、水や食料が家の近くに無くてはなりません。 ちょっと昔の世界観ならば井戸や壺や川、最近なら水道が必要です。食料は自分で栽培するか、 狩りに行くか、買い物をするか、人からもらわないと手に入らないので、そのいずれかの手段を 考えておきましょう。狩りに行く場合は、弓矢や斧など、狩る道具が必要です。 それらをそこら辺に置いておくわけにもいきませんので、棚やタンスも必要です。

他にも食料を調理する鍋やフライパン、かまども無くてはなりませんし、食べる為のお皿、箸、スプーン、 ぬれた食器を拭く布巾もいります。かまどに火を熾す為の薪やマッチも必要ですし、 食べきれなかったものをしまう、壺やタルも必要です。 これらのものがあって、初めて人間は生活することができるのです。 そのことを考えながらマップを作れば、生活観溢れる町や村が作れると思います。

これだけでも、何とか生活することはできますが、とても快適な生活とは言えません。 まさか1日中立って生活するわけにはいかないので、座るイスもいります。イスとセットで テーブルもあった方が快適でしょう。イスに座ってボーっとしてても暇なので、本を読んだり するかもしれませんし、友達を呼んで楽しい一時を過ごすかもしれません。 地方によってはストーブが必要かもしれませんし、防風林や玄関に階段が必要かもしれません。 家ごとに住んでる人の性格や趣味も異なるわけですから、それを表現してみるのもおもしろいでしょう。

人口の少ない村でしたら、これで平和に暮らしていくことができるのですが、 人口が多くなってくると、ただ、井戸やタンスがあるだけでは生活することはできません。
中には犯罪を犯す者も出てくるかもしれません、そんな町には警察が必要です。 問題を解決する為には、裁判所と法律が必要です。法律を作る為に議会が開かれなくてはいけません。 町長を決める選挙運動も必要ですし、病気を治療する医療施設も欠かせません。

どうですか? 凝ったマップを作ってみたくなりましたか? こうして色々と考えるとわかるのが、人の住めるマップを作っていくうちに だんだん世界が広がってくるということです。 「マップなんかわかりゃいいじゃん」「俺のゲームはゲーム性重視だから・・・」 いえいえ、違うんです。こういうところの積み重ねが、全体の完成度につながっていくものだったりするのです。


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