つくりえいと |
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トップ 我流RPG制作論 こだわりの味こだわりの味作者ごとにそれぞれ特徴がある同じコーラでもコカとペプシとセービングでは味が違うように、 同じツクールという媒体を使って作られたRPGでも、 作者ごとに味が違うものです。 ここで言う違いとは、どっちが美味いとか不味いとかいった "上下の違い"ではなくて、甘いとか苦いといった"左右の違い"のことを表します。 つまり、どっちがいいかは人それぞれの好みによるもので、 客観的に優劣は付けられないような差(違い)のことです。 「そんなの当たり前じゃ! 言われなくてもわかっとるわい!」 そうですね。プレイする時には、「このゲームは戦闘がきついなぁ」とか 「ギャグが豊富だなぁ」とか「シナリオに凝ってるなぁ」なんて、 それぞれの違いを結構意識する機会が多いかもしれません。 では、「あなたのゲームの味は?」と聞かれて、 一言で「○○なところです」と答えられるでしょうか? 答えられた方は、今回はここでおしまい。この先の話を読む必要はありません。 お疲れ様でした。答えられなかった方は、もう少しお付き合いください。 「答えられなかったらなんだってんだ!」 ふ〜む。今日は随分と喧嘩腰ですね(←あんたが書いてるんでしょう) 答えられなかったからといって、特に心配する必要はありません。 それが意味することは、"自分のゲームを理解していない"ただそれだけのことです。 自分を知らなくても生きていけるように、 自分のゲームを知らなくても、ゲーム作りに支障はありません。 ただ、今後ゲームをより良いものにしていく為には、 自分のゲームを知っておいた方が確実に有利です。 たとえ話を少々… ここに弓が得意なシッテラとシランサという2人の兵士がいました。 彼らは戦闘能力も知識も、ほぼ同等のものを持ち合わせています。 ただ1つ違うのは、シッテラが自分は弓が得意であることを"自覚している"のに対して、 シランサは"自覚していない"ということです。 ある日、上官は彼らに「もうすぐ戦争が始まる。それまでに強くなれ」と言いました。 2人はその時に備えてそれぞれ訓練を始めます。 シッテラは、得意の弓術を活かすように、 弓を中心に、時には接近戦に備えて剣術の稽古をしました。 一方シランサは、自分の能力を自覚していないので、 特に分野は絞らず、弓術・剣術・学術・戦術など、多岐に渡る稽古をこなしました。 時は満ちて、ついに世には、戦の火が燃え上がるのでした。 さて、この戦乱の世の中で、生き残る可能性が高いのは果たしてどちらでしょう? まず、配属の部署の希望を出すことを考えてみましょう。 シッテラはもちろん弓術を活かせる部署を希望します。 一方シランサはというと…う〜ん…どうしよう…ということになります。 これはRPGにおけるマーケティング(売り込み...大げさ?)に該当します。 シナリオが感動できると自覚していれば「泣けます! 泣かせます!」と売り込めますし、 ダンジョンの難易度が高いと自覚していれば「君は生き残れるか!?」なんて売り込めるわけです。 自分のゲームの特徴を知らなければ、売り込むことも難しくなります。 続いて、配属先での活躍ぶりを考えてみましょう。 シッテラは得意の弓術と、訓練で鍛えた接近戦術で、 幾多の戦を切り抜けていくことでしょう。 一方シランサは…広く浅く訓練してきたせいか、 どの部署に配属されても今一パッとしないことは明白です。 これはRPGにおいて、実際にプレイしてもらう段階に該当します。 自分の味を自覚し、その味を活かしてきたのならば、 個性のある1つの立派な作品ができあがることでしょう。 また、それに加えて上記のマーケティングに成功していれば、 プレイヤーさんの多くは"あなたのゲームの味を求めて来ている"わけですから、 多くの場合ゲームを楽しんでいただくことに成功し、 更に気に入ってくれた人は、あなたの味をもっと求めて… いつの間にかあなたブランドの虜。なんておいしい話も夢ではありません。 逆に、自覚せずに何となく公開してみた場合には、 味を活かしきれていない何となくパッとしないゲームに仕上がり、 プレイヤーさんの印象もそれほど残りません。 また、幅広いプレイヤーさんに遊ばれる一方で、 その分楽しんでいただく確率も低くなります。 味を見つけるそれでは早速、自分の味探しの旅に出かけましょう。 各駅停車ののんびりな旅に出発です。 下の質問に答える形で、駅名を埋めていってください。 きっと終点に付く頃には、あなたの味が見つかっていることでしょう。
味を活かした制作どうですか? 上手く味を見つけられましたか? それでも見つけられないという人は、 知り合いかなんかにストレートに「自分のゲームの味って何だと思う?」 って、聞いてみるのもいいかもしれません。 「のりしお」って返ってきた日には、そいつを制作メンバーに引き込みましょう(違) 肝心なのは"味をどのように活かすか"です。 味を知っていても、それを上手く使わないのでは知らないも同然です。 では、いったいどのように活かしていけば良いのでしょうか? まず挙げられるのは、上でも述べたマーケティング(やっぱり大げさ?)です。 ツクール製のフリーのRPGが溢れるこのご時勢、 アピールしなければ誰も遊んではくれません。 こんな時こそ"あなたの味"を使うのです。 あなたの味を表現するキャッチコピーを考えてください。 それをサイトやダウンロードサイトのコメントに書くのです。 効果はキャッチコピーの出来に左右されるかもしれませんが、 少なくとも"何の変哲も無い王道RPG"よりは効果があるはずです。 他に挙げられるのは、その味を"前面に押し出す"こと。 "ダンジョンが難しい"のが味なのに、 ダンジョンがほとんどないのでは意味がありません。 その味を求めてくる人は、間違いなく"ダンジョン目当て"なので、 他の要素を削ってでもダンジョンに力を入れるべきでしょう。 また、いっそのこと不要なイベントや町の移動を無くしてしまい、 完全にダンジョンに特化してしまうというのもありかもしれません。 自分のゲームの味を知り、それを活かしたゲーム作りを心がけることできっと、 今ひとつパッとしないゲームを超えた、 他とは違ったあなただけのゲームを作り上げることが出来ることでしょう。 素材提供元サイト [1]ぴょんちゃんのトラベルシューティング[ http://homepage3.nifty.com/nyoro-nyoro/] [2005/07/16に書いたよー] トップ 我流RPG制作論 こだわりの味 |
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