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トップ 我流RPG制作論 魅力は比較で引き出される魅力は比較で引き出される砂場の砂の山を大きく見せるには?突然ですが、砂場で作った砂の山を大きく見せるにはどうしたらいいでしょう? ビッグライトを使う? ガリバートンネルに入る? いずれもドラえもんに登場する道具ですが、 これらを使うというのはちょっと現実的ではありませんね。 ただ、後者のガリバートンネルに関しては、考え様によってはとてもいい案かもしれません。 そうです。山を大きくするのではなくて、周りのものを小さくするのです。 そうすることによって、そのものがあたかも大きいものであるかのように見せることができます。 砂場の砂の山が大きく見えた所で何の得がある? と思うかもしれませんが、 実はこの事はRPGにおける様々な要素にも同様の効果を発揮するのです。 谷があるから山がある
物語には『盛り上がり』の波が必要です。
面白いゲームを作りたいが故に『常に盛り上げていたい』と思うかもしれませんが、
それはあまりお勧めできません。
なぜならば、平野があるからこそ山や谷があるのであり、ずっと山が続いてしまうと、
それは山ではなくて平野と認識されてしまうからです。
プレイヤーにとっては海抜0メートルの平野をまっすぐ進むのも、
海抜3000メートルの平坦な山道を進むのも同じことなのです。
肝心なのはどれだけ高いところを歩かせるかではなくて、
どれだけ高低差をつけられるかではないでしょうか?
次の2つの物語を見てください。 谷の正体を探れ前節では物語をより魅力的にする為には『山』だけでなく『谷』も必要であると書きました。 『山』が『盛り上がる部分』であることから、『谷』は『盛り上がらない部分』と言い換えることができます。 それではRPGにおける『谷』とは具体的にはどんな部分を指すのでしょうか? ダンジョンの攻略? フィールドの移動? これらは劇的な状況に陥る事がない為、 物語の『谷』であると言う事ができるでしょう。しかし、一概に全てが『谷』であるとは言えません。 『ヒロインが誘拐された為に、彼女を助けに伯爵の屋敷に忍び込む』場面を考えてください。 この時ダンジョン(屋敷)を攻略しているプレイヤーの心境はどうでしょう? 上手く主人公に感情移入できていれば 「待ってろヒロイン。今助けてやる」と思っているのではないでしょうか? これは『谷』というよりはむしろ『山』に近いでしょう。 他に『谷』として考えられるのは『物語があまり動かない』ところです。 それは戦いの準備段階かもしれませんし、戦いの後の休養かもしれません。 これらは次の『山』をより高く(劇的に)見せるのに絶大な効果を発揮しますが、 あまり長いとだれるので注意が必要です。 『山』だの『谷』だの難しいですが、こう考えるとわかりやすいです。 状況をゲームではなくて純粋な物語としてとらえるのです。 『ヒロインを助けに屋敷へ侵入する』場面を想像し、 これが劇的だと思うのならば『山』そうでなければ『谷』であると言えます。 『山』や『谷』はどう組むべきか?こればかりはストーリーや作風次第ということになってしまいますが、 やはり交互に組むのが理想的と言えるのではないでしょうか? と言っても、『谷山谷山谷』で終わってしまってはちょっと物足りない感じがしますので、。 クライマックス部分を強調して『谷山谷山谷山高山』とするのがいいかもしれません。 ツクールに於いては、最初がつまらないと最後までプレイされない可能性があるので、 オープニングを『山』から始めると良いでしょう。 いきなり『バーン!』と劇的なシーンをぶつけてプレイヤーを引きつけるのです。 比較でキャラクターの成長を演出する比較で明確になるのは『波の高低』だけではありません。 比べたもの同士の『相違点』も明確にする事ができるのです。 例えば『主人公が思い悩む過去の過ち』と同じ状況を現代に作り出します。 果たしてその時主人公はどのような行動をとるのか。 もしも同じ過ちを繰り返さずにその状況を克服したのならば、 主人公は以前と比べて成長したという事になります。 これの例を挙げると次のような感じです。
という感じですね。ただ単に周りのキャラクターに『お前変わったな』と言わせるよりも、 同じ状況に陥らせて主人公の過去と現在を比べることで、 より劇的な場面を演出する事ができるのです。 もちろんその時の状況は『困難なもの』でなければなりません。 いつでもできるような事をしただけでは、 『劇的』どころか『シラ〜』っとしてしまいます。 ★灰色は背景次第で白くも黒くも見える次の文字の色を見てください。どちらも同じ色を使っているのですが、 黒背景では白っぽく、白背景では黒っぽく見えませんか?
このように色は背景色によって見え方が違ってきます。 この事はキャラクター作りや場面の演出にも同じことが言えるのです。 例えば『ボケ・バカ』という2人のパーティーに普通の人間が加わると、 その人物は『普通の人間』を通り越して『真面目人間』と認識されます。 例を見てみましょう。
「うわ〜この宿、意地悪だぁ」
「意地悪っ♪ 意地悪っ♪」 「何が意地悪なんだ?」 「だって宿賃が計算式なんだも〜ん」 「算数っ♪ 苦手っ♪」 「まさか・・・」 「543−210・・・確かに・・・って」 「これ電話番号じゃないか」 「あっそうなんだぁ」 「へろへろへろ〜♪」 「・・・・・・」 これだけではなんとも言いがたいところがあるかもしれませんが、 イベントの数をこなしていくうちに、彼の印象は間違いなく『真面目』に定着します。 (周りに影響されてヘロヘロ〜なんて言い始める可能性もありますが^^;) 無意識のうちに他のメンバーと比較されてしまうのです。 これはかなり極端な例ですが、パーティーの構成メンバーは、 時にキャラクターの印象に多大な影響を与えるので注意が必要です。 トップ 我流RPG制作論 魅力は比較で引き出される |
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