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トップ 我流RPG制作論 欲望のままに欲望のままに忘れているかもしれない事ゲームがゲームである為にゲーム性は絶対に欠かせない要素です。 また、面白いゲームである為にもこれは必要不可欠です。 どんなにシナリオが良くても、ただ決定キーを押し続けるだけではゲームとは言えないですし、 プレイヤーを満足させる事はできません。 しかし、ツクラーさん(※)から「CGが上手く描けるように練習する」とか 「ドット絵職人を目指す」という声は聞かれることはあっても、「ゲーム性を学ぶために、 今日からゲームセンターで暮らすよ」なんて声は聞かれないのが現状です。 我々は見かけ騙しの「ヴィジュアル」にばかり目を奪われて、 肝心な事を忘れてしまっているのではないでしょうか? ※ツクラー・・・RPGツクールでゲームを制作している人の事。ツクーラーとも言われる。なぜ忘れられているのかツクールでRPGを作るのは非常に簡単で、制作者は、 戦闘はどうするかとか、メニュー画面をどうするかといったことを考える必要がありません。 ゲームを作り始める前には、『世界観はこんな感じで、シナリオはこうしよう』 ということだけ考えておけば十分で、極端な話、 他の事はツクールに任せっぱなしにしておけばいいのです。 そこにゲーム性を軽視してしまう原因があるのだと思います。 しかし、ツクールは無難なゲームが出来上がるように作られている為、 そのように作られたRPGはどうしてもゲーム性に欠けてしまいます。 従って、それなりのRPGを作る為には、ゲーム性を自分で加えなければなりません。 ゲームを作ろうと思う人は、大概ゲームが好きな人が多いので、無意識に仕掛けやギャグを詰め込んで 自らゲーム性を生み出していますが、これを意識して行うようにしていくことで、 よりゲーム性の高い面白いRPGを作る事ができるようになるでしょう。 ゲーム性とはゲームをプレイするにあたり、多くのプレイヤーには何かしらの欲望があり、、 ゲームをプレイする事によってそれらが満たされると期待してゲームをプレイしています(意識しているか無意識かは別として) 従って、制作者はその期待に答えなければなりません。それが私の考えるゲーム性です。 ただし、それらはプレイヤーが自らの手で行う(得る)ものでなければなりません。 ただ見ているだけのことなら映画や小説にもできるので、ゲームとは言えないからです。
どれも当たり前の様に存在するものばかりなので、「何だそんなことか」 と思ったかもしれません。しかし、前節でも述べたように、何となくこれらを作るのと、 意識して作るのでは全然違った仕上がりになります。何となく作ったものは目的が定まっていないので、 何となく形になっていればOKと考えてしまいますが、プレイヤーの欲望を満たす為に作られたものは、 目的が決まっているだけにそれに向かって突っ走ることができるわけです。 面白くなければ意味が無い前の節では意識してプレイヤーの欲望を満たすようなものを作ることがゲーム性だと述べました。 しかし、実はそれを実現しただけでは駄目なのです。 ゲーム性はゲームに欠くことのできない心臓の部分、 すなわち『その出来がゲームの出来を左右する』のです。 つまり、意識してゲーム性を作っても、 面白くなければ意味が無いということになります。
プレイヤーのコレクター魂に火をつけようと、
「世界に散らばるマテリアルを集めてキャラクターを成長させる」というシステムを採用したとします。
それは『集めたい』というプレイヤーの本能を利用したものであり、
且つプレイヤー自身が操作するものなので、ゲーム性と言う事ができます。しかし、それが
『装備を新しいものに買い換えると能力が20ポイント近く上昇するにも関わらず、
マテリアル1つで上がる能力は1だけ』だったとしたらどうでしょう? しかも
『そのマテリアルを取るには強力なモンスターを倒さなければならない』としたら・・・。
そうなると、このシステムは存在する意味の無いつまらないものとなり、
ゲーム性云々の話では無くなります。 ゲーム性を意識して作ることまずプレイヤーは何を期待しているのか、それを満たす為には何を作れば良いかということを考えましょう。 それはゲームにとってシナリオと同じくらい重要なことです。そして、考えてみたものを作ってみましょう。 それをプレイしてみて楽しかったら成功です。もしつまらなかったら、何がつまらなくさせているのかを考えます。 できる限り改善するように努力して、もう一度プレイしてみてください。それでもつまらなかったら、 そのアイディアは捨ててしまってください。ゲームの心臓と言えるゲーム性につまらないものを採用するということは、 そのゲーム自体をつまらなくさせると言っても過言ではありません。 トップ 我流RPG制作論 欲望のままに |
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