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 戦闘の不思議

RPGというのは、基本的に、経験値を稼いでレベルを上げることによって、 キャラクターを強くしていくゲームです。その為には雑魚戦が必要不可欠なわけで、 ほとんどのRPGでは、クリアするまでに、この雑魚戦を何回もこなす必要があります。 しかし、この雑魚戦は単純作業の繰り返しであり、どのRPGにもあるということで、 ツクールRPGでは、「めんどくさい」とか「飽きる」といった理由で、 別の成長方法に変えられる傾向にあります。

その一方で、市販RPGの多くは、未だにレベルUPによる成長を採用しています。 ゲーム業界の最先端を歩んでいるはずの市販RPGが、 レベルUPによる成長を採用しているのはなぜでしょうか。 それは、『楽しい』からです。実は雑魚戦に『めんどくささ』が生まれるのは、 そのバランス調整や戦略性に問題があるからなのです。 適切なバランスであり、それなりの戦略が必要な雑魚戦は、 『めんどくささ』よりも『稼ぐ楽しさ』の方が上回ります。

とは言え、市販RPGが単純にレベルUPによる成長を 採用しているのかというとそうではありません。 市販RPGを注意深く見てみると、この成長要素にちょっとした工夫を施すようにすることで、 より飽きにくく、新たな楽しさを生み出すように工夫している事がわかります。 FFシリーズではレベルUP成長の他に、 AP等によって『アビリティ』を覚えるようになっていますね。 ドラクエシリーズでは、戦闘回数によって職業をマスターしていくようになっていきました。

もう1つの理由としては、 市販RPGが利益を目的として作られている為に、 異彩なシステムを採用しにくいということが挙げられます。 これまでにないものを作って、ヘビーユーザーを楽しませるよりは、 多くの人に受け入れられるような、馴染み深い仕組みの方が利益が出やすいわけですね。


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